【考案の名称】 3眼式3D立体カメラ
【技術分野】
【0001】
この考案は、3D立体カメラに関するものである。
【0002】
従来の3D映像の撮影方法は、2眼式である。2眼式は、人間の左右の眼を2台のカメラに置き換えて左と右の映像を個別に収録し、
3Dメガネを使用し、左の映像は人間の左の眼に、右の映像は右の眼に知覚させ、立体感を認識する方法である。図1と図2で説明する。
2個のカメラの光軸の交差する輻輳点に人物6、それより近くに猟犬5、奥に樹木7とする。左右の映像の位置は、
輻輳点2にある人物6は同じ位置、輻輳点2より奥にある樹木7は、左側映像は人物6より左側、右側映像は右側に位置する。
同様に、輻輳点2より手前にある猟犬5は、左側映像は人物6より右側、右側映像は左側と、逆に位置する。
3D映画上映中の映画や、テレビ画面を、3Dメガネを外して観ると、左右にずれた2重像になっている。
この2重像を、左側映像は左眼だけに、右側映像を右眼だけに見えるようにすると、左右像が同じ位置にある人物6はスクリーン8の位置の面に、
樹木7は奥に、猟犬5は手前に位置するように見える。このようにして、撮影された視差のある映像を左右の眼に分離して見せることにより、
脳を錯覚させて立体映像として認識させることができる。
【先行技術文献】
【0003】
【実用新案文献1】実開平6−3583公報
【特許文献1】特開2001−142166公報
【0004】
従来、2個のカメラを使用し、2個のカメラの距離を固定し、2個のカメラの角度、これを輻輳角、ふくそうかく、コンバージェンス1と言うが、
左右のカメラの角度の交差する点を輻輳点2、コンバージェンスポイントと言うが、この輻輳角1を変える方式である。
もう一つは、同じく、2個のカメラの距離を光軸間隔距離、インタアクチャルと言うが、近景、中景、遠景と、2個のカメラ距離を変える方式であり、
2個のカメラの位置の距離を、例えば近景用に約2cm、例えば中景用に約4cm、例えば遠景用に約6cmにと、
移動すると良いことが一部のプロのカメラマンは経験上、知り得ている。
以上は、次のような欠点がある。
現状の多くの3D立体カメラは、2個のカメラのインタアクチャルと、コンバージェンス1が固定されており、又、可動しても、可動範囲が狭く、
融合限界が発生し、安定しない場合がある。融合限界とは、快適に3D視聴できる快適視差範囲に対し、その範囲を超え、視聴者に、眼精疲労を発生させ、
個人差が大きいが二重像や船酔い等を発生させることである。
2個のカメラのインタアクチャルは6cm前後の固定式であり、近景の被写体撮影において融合限界を発生し易い。また、インタアクチャルの可変式は、
大型で複雑になり、取り扱いも容易ではない。
2個のカメラのコンバージェンスの固定式は、融合限界を発生し易い。また、コンバージェンス可変式は、大型で複雑になり、視差の調整は複雑であり、
取り扱いも容易ではない。
【0005】
図3と図4で示すように、3D映像、画像の撮影を、3個のレンズを使用し、約4cmと、約6cmの水平位置に配置した3個のレンズから、
被写体との距離により、任意の2個のレンズを選択し、小型で単純な機構で、安定し融合限界を軽減させた撮影ができる3眼式3D立体カメラとなる。
1番目のレンズと3番目のレンズ12の向きは真正面に向くが、2番目のレンズ11は、1番目のレンズ10、3番目のレンズ12方向に、
水平方向にて向きを傾け回転できる。
本考案の3眼式3D立体カメラの形状と構造を整理すると、人間の二つの眼の距離、6cmから6.5cmを基準にして、
1番目のレンズ10と2番目のレンズ11の位置は、その三分の一の距離の位置、約2cmとし、2番目のレンズ11と3番目のレンズ12の位置は、
三分の二の距離、約4cmとし、1番目のレンズ10と3番目のレンズ12の位置は、二つの眼の距離、約6cmの位置に配置して、3個のレンズと、
3個のカメラを合体した本体を備えることを特徴とする。
1番目のレンズ10と3番目のレンズ12は真正面を向いて固定とし、2番目のレンズ11は、真正面を向いたり、1番目のレンズ方向に傾けて回転したり、
3番目のレンズ方向12に傾けて回転したりする可動式であることを特徴とする。但し、2番目のレンズ11は簡便に真正面に固定の場合もあり得る。
1番目のレンズ10と2番目のレンズ11を使用して近景を撮影する場合と、2番目のレンズ11と3番目のレンズ12を使用して中景を撮影する場合と、
1番目のレンズ10と3番目のレンズ12を使用して遠景を撮影する場合と、3種の切り換えができる切り替えスイッチ14を備えることを特徴とする。
2番目のレンズ11を水平方向に向きを回転させない光軸固定式も可能である。この場合、コンバージェンスは固定、平行線となるが、製造が簡便であり小型化が容易である。
【0006】
本考案により、構造が簡単で、小型化が可能となり、製造費用も安価となり、安定した融合限界を軽減した3D立体カメラ映像が獲得できる。 プロの映画、テレビ用のビデオカメラだけでなく、携帯電話、スマートフォン、携帯ゲーム機などの本来的に融合限界が小さい小型ディスプレイでも立体感が強調され安定した3D映像となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】輻輳角と輻輳点(参考文献ホームページより引用)
【図2】3Dのスクリーン(参考文献ホームページより引用)
【図3】3眼式3D立体カメラの正面図
【図4】コンバージェンスの調整の3種のカメラの平面図
【0008】
近景は、被写体とレンズの距離は約0.5m〜3m、インタアクチャルは約2cmで撮影する。2番目の真ん中のレンズ11は1番目のレンズ10方向に向きを水平方向に回転させる。
手動でも、自動でも調整可能である。1番目のレンズ10と2番目のレンズ11で撮影する。
中景は、被写体とレンズの距離は約3m〜15m、インタアクチャルは約4cmで撮影する。2番目のレンズ11を3番目のレンズ方向に向きを回転させる。同じく、手動でも自動でも可能である。
2番目のレンズ11と3番目のレンズ12で撮影する。
遠景は、被写体とレンズの距離は15m以上から無限大、インタアクチャルは約6cmで撮影する。2番目のレンズの向きは、真正面を向く。1番目のレンズ10と3番目のレンズ12で撮影する。
被写体との距離により、どのレンズを選択するかは、被写体との距離を自動で計測し、手動でも自動でも可能である。
レンズ方向の向き、角度、コンバージェンスは、適正な位置をストッパ式にすることも可能であるし、被写体との距離による目盛等で、手動で調整することも可能であるし、
被写体との距離を自動で計測し、自動で適正な向きの位置まで回転させることも可能である。また、3D立体感を強調するために、近景に、中景用や遠景用のレンズの組み合わせを使用することも可能であり、
被写体との距離により、2番目のレンズ11の調整が可能である。
【符号の説明】
【0009】
1 輻輳角 コンバージェンス
2 輻輳点 コンバージェンスポイント
3 右カメラ
4 左カメラ
5 猟犬
6 人物
7 樹木
8 スクリーン
9 人
10 1番目のレンズ
11 2番目のレンズ
12 3番目のレンズ
13 カメラ本体
14 切り替えスイッチ
【請求項1】
人間の二つの眼の距離、6cmから6.5cmを基準にして、1番目のレンズと2番目のレンズの位置は、 その三分の一の距離の位置、約2cmとし、2番目のレンズの位置と3番目のレンズの位置は、三分の二の距離、 約4cmとし、1番目のレンズと3番目のレンズの位置は、二つの眼の距離の約6cmとし、 各3つのレンズを水平一直線上に配置する、3個のレンズと、3個のカメラを備えることを特徴とする3眼式3D立体カメラ。
【請求項2】
1番目のレンズと3番目のレンズは真正面を向いて固定とし、2番目のレンズは、真正面を向いたり、 1番目のレンズ方向に傾けて水平方向に回転したり、3番目のレンズ方向に傾けて回転したりする可動式であることを、 特徴とする請求項1に記載の3眼式3D立体カメラ。
【請求項3】
2番目のレンズは簡便に真正面を向いて固定式であることを特徴とする請求項2に記載の3眼式3D立体カメラ。
【請求項4】
1番目のレンズと2番目のレンズを使用して近景を撮影する場合と、2番目のレンズと3番目のレンズを使用して中景を 撮影する場合と、1番目のレンズと3番目のレンズを使用して遠景を撮影する場合と、3種の切り換えができる切り替えスイッチを 備えることを特徴とする請求項3に記載の3眼式3D立体カメラ。
【課題】
従来、3D立体カメラは、2個のカメラを使用し、2個のカメラの距離を固定し、2個のカメラの角度、これを輻輳角と言うが、
この角度を変える方式と、2個のカメラの距離を光軸間隔距離と言うが、この距離を変える方式であるが、次のような欠点がある。
両方を設備すると複雑になり、どちらか固定、又は双方固定だと、融合限界が発生し易く3D映像が安定しない。融合限界とは、
快適に視聴できる快適視差範囲に対し、その範囲を超え、視聴者に、眼精疲労、二重像、船酔い等を発生させることである。
本考案は、簡単な形状と構造で3D立体カメラを提供するものである。
【解決手段】
3個のレンズを備えた3個のカメラを合体した本体を設備し、撮影に使用する2個のレンズを選択し、2個のレンズの距離は、
近景用を約2cm、中景用を約4cm、遠景用を約6cmとし、2番目の真ん中のレンズは、使用する1番目と3番目のレンズ側に
水平方向に傾けて回転する3眼式3D立体カメラ。
本考案により、構造が簡単で、小型化が可能となり、安定し融合限界を軽減した3D立体カメラ映像が獲得できる。
本来的に融合限界が小さい携帯電話やスマートフォン、携帯ゲーム機など小型ディスプレイでも、被写体により、
2個のレンズの組み合わせを選択して、立体感が強調され安定した3D映像が獲得できることを特徴とする。
【選択図】 図4
【考案の名称】3眼式3D立体カメラ
【実用新案登録 第3168741号】 登録日 平成23年6月8日 平成26年9月20日WEB上公開
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